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のほほんほわほわ

植物擬人化小説『ラベンダーさん』が読めます

「あなたは悟空ね」 ブラックくんとの戦いごっこ 「早く高校生になりたい」

 今日の登場人物

 

ブラックくん

戦いごっこと消防車が大好きな一年生。イケメン。

青色にこだわりを持っており、青いコップじゃないとすねて

うがいをしない。

週5日施設を利用している。

最近くちびるや舌を震わせられることを覚えたのか、

ぶrrrrとよく震わせている。

(激カワイイ)

口癖は「見て!」 

 

いっくん

霊感が多少あり、いろんなことを経験している。

見た目や行動は若者だが、中身は老成している。

正直なことを書くと、一部の品のない大人にはなに大人ぶってるんだろう?

自分の前世も知らないクセに。

と時々思ってしまうぐらいには、価値観が多様。

(ぼくの精神レベルは中学生かもしれない)

まだまだ発展途上の若者。

 

上の自己紹介を書いてみて思った。

ブラックくんの紹介と比べてなんか、荒んでいるので書き直し。

 

いっくん(改)

児童に人気者のお兄さん。

ときどきまったく別の遊びをした子たちから

同時に話しかけられるため、聖徳太子状態になる。

(だいたい3人ぐらい)

最終的に相手にされない児童はすねる。

児童たちによく両手を引っ張られる。

「いっくんひとりしかいないから! 取り合いはやめて」

 

よし、ほのぼの感が出たな。これでよし!

 

ブラックくんとの出会いはどんな感じだっただろうか。

2か月前のことなのにもう思い出せない。

 

ブラックくんは戦いごっこが大好きで、しょっちゅう戦いごっこをねだまれる。

たしか、初めて会った時も戦いごっこをして遊んだように思う。

 

戦いごっこ。みなさんはどんなイメージを持たれるだろうか。

たたかいごっこ。

こう書けば可愛らしいだろう。

しかし戦いごっこを軽んじてはいけない。

たたかいごっこは力の加減がわかる大人同士がじゃれ合ってするもの。

戦いごっこは、本当に戦い。力の加減がわからない児童がするもの。

 

最近でこそ若干、ブラックくんも加減がわかるようになってきたかな?

と思って興じていると、ドカンと一発重いのが来るから油断ならない。

 

でもぼくも、楽しんで戦いごっこをしている。

大丈夫。ピアノを弾くよりは疲れない。

疲れるって言ってるようなもんか(笑)

でも気持ちのいい疲れ。

いろんなお仕事をして社会のいろんな面を見てきたけど、

こんなに気持ちのいい疲れはこの職場でしか味わえないと思う。

疲れって書いてるけど、疲れる感じはしない。

充実感だ! そうだ充実感だ。

 

ブラックくんは戦いごっこが大好きで、

よくドラゴンボールのキャラクターになりきって

遊んでいる。

 

戦いごっこが始まる前にブラックくんが

よく言う言葉は

「いっさん! あなたは悟空ね」

戦いごっこが始まってブラックくんが言う言葉は

「おれはブラック」(低く出した声がかわいい)

そして腕を組んでいる。

 

ブラックくんはブラックの他にもベジータになったりする。

ぼくは悟空かザマス。

それで、テンションが高くなった時には

ブラックくんとぼくはフュージョンをするほどの仲。

 

ぼくがふざけてジャイアント・スイングや逆ジャイアント・スイングを

やってしまったがため、やってとねだまれるが、

ぼくとしては万が一ケガをさせてしまったときの責任が取れないため

頑張ってダメと言っている。

(ちなみにぼくは幼稚園に入る前、親父にふざけて

ジャイアント・スイングで吹っ飛ばされ、偶然開いていたガラスのトビラの

角におでこをぶつけ、眉間に一生消えないキズを作りました。

反省しています)

 

ふだん接している分には発達障害を感じさせないほど元気な児童。

 

 

 

「大きくなったら、いっさんといろんなところに行きたい」

ふたりで窓の外を見ていたら、ブラックくんはふとこんなことを言うのだった。

まだ入って一か月も経たない新人にはもったいない言葉で、

ぼくは心がうるっとなってしまった。

 

週4、週5で一日数時間を同じ部屋で共にしている。

たったそれだけで、一か月前も経たないうちにキズナって結ばれるのだろうか?

そう思うくせに、ぼくはこの質問の答えをすでに知っている。

大人とこどもでは、時間の流れは同じではないのだ。

こどもの時間は信じられないほどゆったりしており、

同じ時を過ごしても、こどもの体感時間は

ドラゴンボールの精神と時の部屋なのだ。

だからこそ、こんなありがたい言葉を言ってもらえるのかもしれない。

 

実際、幼稚園の頃ぼくの一日は途方もなく長くて、

「いっくんホントに大人になれんのかな? ずっとこどものままなんじゃないの?」

と半ば本気で思っていた。

今で考えれば、3日分ぐらい一日が長かった。

ピアノを弾いたり『ラベンダーさん』を考えたりしているいまは、

あっという間に1日1日が過ぎていくから信じられない長さだ。

もうぼくは、ジャネーの法則でいうと

人生の体感時間の早さの半分ぐらいのところにいるから、

おじいさんになったらいまの2倍弱は早く感じるんだ。

ひぇ~。

 

すぐ転生しちゃうよ。

 

だからこそ、大人よりも子供の『いま』って本当に大切。

自然のようにかけがえのない資源。

 

ま、大人は大人で一晩お酒を酌み交わせば、

友だちになれますケドね。

わたしの友だちの敷居はかなり低い(笑)

 

ブラックくんは先述の言葉のあとに、こんなことも言った。

「早く高校生になりたい」

「どうして?」

「高校生になったら、ひとりでいろんなところに行けるから」

「中学生でも行けるよ」

ブラックくんはぼくを見上げる。

「ほんとに?」

 

ブラックくんのお父さんはいるのかいないのかわからないが、

お母さんは週6日で働いており、ブラックくんも赤オニちゃんと同じく

週5日、施設を利用している。

まだ一年生なのに、どうやらブラックくんには

この部屋は少しばかり狭いようだ。

ごめんね、そこはいっくんには何ともしてあげられないんだ。

でも、ブラックくん、彼は……

そのうちドラゴンボールの孫悟空が如く、

晴天のように一気に視界が開ける日が来ると思う。

ただ、それはもう少しあとのおはなし。

 

さてと、今日もブラックくんと戦いごっこをするぞ!