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のほほんほわほわ

植物擬人化小説『ラベンダーさん』が読めます

スマイルくん「スマップ解散! アハハ」 ぼく「……(困惑)」

ぼくと赤オニちゃん

スマイルくんは自閉症で6年生。

 

いつも笑っているのが特徴。

施設での過ごし方は各ポケモンについて詳しく書かれた本や

東京超詳細地図(何が面白いのかしら……こだわりがあるらしい)

をひとりでずっと読んでいたり、トミカをひとつ持って

寝っ転がりながら動かすのが好き。

帰りの支度がとにかく遅い。

一番最初に準備をし始めたのに、なぜか一番最期に靴をはいている。

連絡帳しまってジャンバー着てランドセル背負うだけなのに……。

と言ってしまうのは愛がないな。

マイペースである。

 

ポケモンのソーナンスにすごいよく似てる。

口癖は「無能ラプラス」(笑)

 

彼曰くラプラスは無能らしい。

ポケモン廃人のみなさん、ラプラスは本当に無能なんでしょうか?

 

今日は、そんなスマイルくんのお話。

 

スマイルくんは人の不幸を喜んで笑ってしまうクセがある。

 

1月の上旬にぼくが事務所に入った大火くん

(大火くんは、顔も性格もマルマインに似ている。

いつ爆発するかわからないし、本人も悪いと分かっててそれを面白がっている)

を叱ったことがある。

 

それを面白がって、2週間ぐらいずっと会う度会う度に

「いっくんさ、大火くんのこと怒ったでしょ、アレすごい面白かった」

と言ってきていた。

 

このときはスマイルくんとの一日の会話はだいたいこれで終了。

 

最近スマイルくんがこういうこと言うんですよと同僚に話していたら、

ドライバーさんが、それ車の中でもずっと言ってるよと言ったので、

衝撃が走ったのを覚えてる。

 

マジか!? あいつ車の中でも言っていたのか!!

 

ぼくは送りの同乗には乗ったことがないので、

(ぼくが施設内に残っていたほうがみんなの安全性と幸せゲージが高まるため)

どんなワールドが広がっているのか全くわからない。

かなり興味がある。

 

たまに同僚から話を聞くと、マジか!? そんなこと話してんのか!?

と衝撃が走る。

(赤オニちゃんはいっくんと結婚するんでしょ? とか)

 

ちなみにスマイルくんに人生で一番おもしろかったことは? とこの前聞いたら、

「いっくんが大火くんを怒ったこと」

と返答が返ってきた。

あれが人生で一番面白いこととは……。

もっといっぱいスマイルくんを楽しませてあげられるな。

 

人が叱られるのを見ると、楽しんでしまうマズい傾向にあるので、

なんとかしないといけませんね。

 

そんな流れで、最近は

「いっくんさ、この前大火くん怒ったでしょ」

から

「スマップ解散! スマップ解散! アハハ」

になっているのだ。

本人にはあまり悪いという自覚がないので、ちょっとずつ気持ちを教えている。

例えばスマイルくんが勝手に人のオモチャを取ってしまった時、

いっくん「ねえ、スマイルくんがそういうことすると、いっくん悲しい」

スマイルくん「いっくん悲しいの、アハハ、ねえ悲しい?」(超笑顔)

 

だめだこりゃ。

 

でもちょっとずつ相手の気持ちが分かるようにはなってきている。

このまま不幸を喜んでしまうクセを矯正していこう。

 

そして今日。ぼくは自分からスマイルくんに絡みにいった。

いつもひとりぼっちだからなぁ……。

赤オニちゃんやブラックくんがぼくを独り占めするのだ。申し訳ない。

だが今日は赤オニちゃんやブラックくんの申し出を強制的にやんわりと

断って、スマイルくんにちょっかい出してみたぜ!

 

いっくん「やあ、ぼくパーシー。あ、投げないで! あ~骨折れた~!」

(機関車を持って)

スマイルくん「あははは、骨折れた~」

いっくん「クソパーシー」

スマイルくん「アッハハハハハハハハハハハハハハハハ!!!」

 

あれ? これは矯正するどころか悪化しているのでは……??

ま、こういうこともある。

クソラプラスを見習ってクソパーシーとつぶやいてみたら、

スマイルくんはめちゃくちゃツボって大笑いしていた。

あそこまで大笑いしたの初めて見たわ。

 

でも、この一連のやりとりのおかげでスマイルくんの信頼を得たのか、

ぼくがブラックくんと大統領くん(大好きくんだっけ?)

と警察ごっこをしている時、ふだんは自分からアクションを起こして

行動しないスマイルくんが歩いてきて、

「赤信号ムシしちゃお」

と入ってきたのだ!

 

当然警察であるぼくとしては、捕まえてドリルで首やお腹に穴を開けてあげました。

スマイルくん「やめて! アハッ、や、ヤ~ダ~アハハッハ!」

 

いずれにせよ自分からアクションできてよかった。

今日は海面に上がってきたジンベエザメかマンボウ並みに良いものが観れた。

それぐらいスマイルくんは自分からアクションを起こすことが珍しい。

できるはできるけど、あまりしない。

この調子でもっと機会が増えればいいと思う。

 

今日一番のぼくの驚きは、大火くんがおちょくったおかげで

たっくんが怒って走り回っていた時、スマイルくんが

「助けて」とぼくを頼ってきたことだ。

これも珍しい。

というか、ちょっと一緒に遊んだだけなのにそんなに信頼してくれるのか!

大人になった時騙されないように気を付けさせなきゃ。

 

そんなこと言わなくたっていっぱい助けてあげるよ~。

ぼくはきみのことも大好きなんだから。